文学その2

『青空文庫』にある作品を『Google Translate』で英訳してみました。

高瀬舟:森 鴎外(161-199)/229

弟は目でわたくしのそばへ寄るのを留めるようにして口をききました。 The younger brother spoke with his eyes to stop approaching me. ようよう物が言えるようになったのでございます。 I can now say something like that. 『すまない。 "I'm sorry. ど…

高瀬舟:森 鴎外(122-160)/229

いったいこの懸隔はどうして生じて来るだろう。 How can this gap arise? ただ上べだけを見て、それは喜助には身に係累がないのに、こっちにはあるからだと言ってしまえばそれまでである。 If you just look at the top, and say that Kisuke has nothing to…

高瀬舟:森 鴎外(84-121)/229

それも現金で物が買って食べられる時は、わたくしの工面のいい時で、たいていは借りたものを返して、またあとを借りたのでございます。 It was also a good time for me to buy and eat things with cash, and I usually returned what I borrowed and borro…

高瀬舟:森 鴎外(35-83)/229

そして不思議だ、不思議だと、心の内で繰り返している。 And it's mysterious, mysterious, repeating in my heart. それは喜助の顔が縦から見ても、横から見ても、いかにも楽しそうで、もし役人に対する気がねがなかったなら、口笛を吹きはじめるとか、鼻歌…

高瀬舟:森 鴎外(1-34)/229

高瀬舟 Takase boat 森鴎外 Mori Ogai 高瀬舟は京都の高瀬川を上下する小舟である。 Takase Fune is a small boat that goes up and down the Takase River in Kyoto. 徳川時代に京都の罪人が遠島を申し渡されると、本人の親類が牢屋敷へ呼び出されて、そこ…

最後の一句:森 鴎外(244-281)/281

「はい。」 "Yes." 「お前の申し立てにはうそはあるまいな。 “I do n’t lie in your claim. もし少しでも申した事に間違いがあって、人に教えられたり、相談をしたりしたのなら、今すぐに申せ。 If there is a mistake in what you have told us and you hav…

最後の一句:森 鴎外(199-243)/281

とうとう願書をふところへ押し込みまして、引き立てて帰しました。 Finally, I pushed the application to the bottom and brought it back. 妹娘はしくしく泣きましたが、いちは泣かずに帰りました。」 My sister and daughter cried hard, but I went home…

最後の一句:森 鴎外(151-198)/281

まつと長太郎ともいっしょにうずくまって礼をした。 I crouched with Matsu and Chotaro and thanked them. 書付を前へ出された与力は、それを受け取ったものか、どうしたものかと迷うらしく、黙っていちの顔を見おろしていた。 The power that was put forw…

最後の一句:森 鴎外(87-150)/281

そして自分もしたくをした。 And I wanted to do it myself. 女房と初五郎とは知らずに寝ていたが、長太郎が目をさまして、「ねえさん、もう夜が明けたの」と言った。 “My wife and Hatsugoro were sleeping without knowing, but Chotaro gazed and said,“ …

最後の一句:森 鴎外(37-86)/281

北国通いの船を持っていて、それに新七という男を乗せて、運送の業を営んでいる。 He has a boat that goes to the northern country and carries a man named Shinshichi to it, and runs the transportation business. 大阪ではこの太郎兵衛のような男を居…

最後の一句:森 鴎外(1-36)/281

最後の一句 Last phrase 森鴎外 Mori Ogai 元文三年十一月二十三日の事である。 This is the 23rd of November, 3rd year of the original sentence. 大阪で、船乗り業|桂屋太郎兵衛というものを、木津川口で三日間さらした上、斬罪に処すると、高札に書い…

じいさんばあさん:森 鴎外(134-160)/160

二年程立って、貞松院が寂しがってよめの所へ一しょになったが、間もなく八十三歳で、病気と云う程の容体もなく死んだ。 Standing for about two years, Sadamatsu-in was lonely and moved to the place where he was, but soon he was eighty-three years …

じいさんばあさん:森 鴎外(81-133)/160

それを出すのは惜しくはない。 It is not regrettable to put it out. しかし跡五十両の才覚が出来ない。 But I can not knack of trace fifty cars. そこで百五十両は高くはないと思いながら、商人にいろいろ説いて、とうとう百三十両までに負けて貰うこと…

じいさんばあさん:森 鴎外(45-80)/160

これがために宮重の隠居所の翁媼二人は、一時江戸に名高くなった。 Because of this, the two of the retired residences in Miyashige became temporarily famous for Edo. 爺いさんは元大番|石川阿波守総恒組美濃部伊織と云って、宮重久右衛門の実兄であ…

じいさんばあさん:森 鴎外(1-44)/160

じいさんばあさん Grandfather 森鴎外 Mori Ogai 文化六年の春が暮れて行く頃であった。 It was around the end of the sixth year of culture. 麻布竜土町の、今歩兵第三|聯隊の兵営になっている地所の南隣で、三河国奥殿の領主松平左七郎|乗羨と云う大名…

山椒大夫:森 鴎外(752-801)/801

これは遙授の官で、任国には自分で往かずに、掾をおいて治めさせるのである。 This is a remuneration officer who does not go to his / her own country but keeps him in control. しかし国守は最初の政として、丹後一国で人の売り買いを禁じた。 However…

山椒大夫:森 鴎外(690-751)/801

このとき大声で叫ぶものがあった。 There was something screaming out loud at this time. 「その逃げたというのは十二三の小わっぱじゃろう。 “That twelve little wappers would have escaped. それならわしが知っておる」 Then I know. " 三郎は驚いて声…

山椒大夫:森 鴎外(633-689)/801

「さあ、麓まで一しょに行くから、早くおいで」 “Now, we ’re going all the way to the nephew, so come early.” 二人は急いで山を降りた。 The two rushed down the mountain. 足の運びも前とは違って、姉の熱した心持ちが、暗示のように弟に移って行った…

山椒大夫:森 鴎外(583-632)/801

目は、石浦を経て由良の港に注ぐ大雲川の上流をたどって、一里ばかり隔った川向いに、こんもりと茂った木立ちの中から、塔の尖の見える中山に止まった。 The eyes traced upstream of the Daiun River, which runs through Ishiura to the port of Yura, and…

山椒大夫:森 鴎外(525-582)/801

奴頭が籠と鎌とを持ってはいって来た。 ’He came with a spear and a sickle. 「垣衣さん。 “Mr. Kaki. お前に汐汲みをよさせて、柴を苅りにやるのだそうで、わしは道具を持って来た。 I'm gonna draw you the firewood, and you're going to beat Shiba, an…

山椒大夫:森 鴎外(473-524)/801

二人の子供の境界は、前より一層寂しくなったのである。 The border between the two children became more lonely than before. 雪が降ったり歇んだりして、年が暮れかかった。 雪 It was about to fall due to snow and drowning. 奴も婢も外に出る為事を…

山椒大夫:森 鴎外(416-472)/801

出放題でございます」 Unlimited. " 厨子王は言った。 Lion king said. 「姉えさんの言う通りです。 “As my sister says. いつでも二人で今のような、出来ないことばかし言って、父母の恋しいのを紛らしているのです」 `` I'm always confused by the fact t…

山椒大夫:森 鴎外(353-415)/801

「汐はそれでは汲まれません。 "That's not the case. どれ汲みようを教えて上げよう。 Let me know which one to draw. 右手の杓でこう汲んで、左手の桶でこう受ける」とうとう一荷汲んでくれた。 "I'm getting this with my left hand and then I'm gettin…

山椒大夫:森 鴎外(295-352)/801

大夫は言った。 Daio said. 「買うて来た子供はそれか。 “Is that the child who bought it? いつも買う奴と違うて、何に使うてよいかわからぬ、珍らしい子供じゃというから、わざわざ連れて来させてみれば、色の蒼ざめた、か細い童どもじゃ。 It's a rare k…

山椒大夫:森 鴎外(238-294)/801

「船頭さん。 “The boatman. これはどうしたことでございます。 What is this? あのお嬢さま、若さまに別れて、生きてどこへ往かれましょう。 Let ’s break up with the young lady and youth and go where you live. 奥さまも同じことでございます。 The sa…

山椒大夫:森 鴎外(174-237)/801

子供らの母は最初に宿を借ることを許してから、主人の大夫の言うことを聴かなくてはならぬような勢いになった。 】 After the children's mothers allowed them to rent their lodgings, they had to listen to what the husband said. 掟を破ってまで宿を貸…

山椒大夫:森 鴎外(122-173)/801

子供の母はつくづく聞いていたが、世間の掟にそむいてまでも人を救おうというありがたい志に感ぜずにはいられなかった。 The child's mother listened to me, but I couldn't help but feel the thankfulness of saving people even when I was in the midst…

山椒大夫:森 鴎外(62-121)/801

「よい方に出逢いましたのは、わたしどもの為合せでございます。 “It was our tailoring that I met the better. そこへ往って休みましょう。 Let's go there and rest. どうぞ藁や薦をお借り申しとうございます。 Thank you for borrowing a bag and recomm…

山椒大夫:森 鴎外(1-61)/801

山椒大夫 Daigo Yamazaki 森鴎外 Mori Ogai 越後の春日を経て今津へ出る道を、珍らしい旅人の一群れが歩いている。 A group of rare travelers are walking on the road to Imazu after Kasuga in Echigo. 母は三十歳を踰えたばかりの女で、二人の子供を連れ…

安井夫人:森 鴎外(264-316)/316

お佐代さんは四十五のときにやや重い病気をして直ったが、五十の歳暮からまた床について、五十一になった年の正月四日に亡くなった。 Mr. Sashiro recovered from a slightly serious illness at the time of forty-five, but died on the fourth day of the…